V型8気筒

クラシックカー

フェラーリ

1987 フェラーリ モンディアル 3.2 カブリオレ

2018/06/04

一年以上掛けて修復した 1987 フェラーリ モンディアル 3.2 カブリオレを売りに出しました。

mondial32cabriolet
 
 

クルマの詳細を説明します(文章長いですがすみません)

ちなみに車の写真も枚数多いのでこちらでアルバムにしてあります。

クルマは 1987 年に新車でコーンズさんが輸入した個体で車体番号は ZFFWC26B000072299 です。

なんとヨーロッパ仕様。まぁこの頃はまだ日本仕様があるかないか位の時代でしたから。

国内ではたったの 2オーナーです。

たまたま 2オーナー目のご子息からお話を頂き購入することになりましたが実は数年(6~7年?)ビルの半地下に止まったまま動かしていない状態でした。

引き上げた時、タイヤはパンクしエンジンも掛からない状態でした。

そのまま千葉県市川市にある「アウトストラーダ」さんにお願いしてエンジンを修理し動かせる状態にして頂きました。

アウトストラーダの池田さんと何度も話をしてどこまでどのように修理するかを話し合いました。

基本的には新車から 26,000km くらいしか走行しておらず奇跡的にもほぼオリジナルの状態を保っていましたので可能な限りオリジナルを維持出来るようにリクエストしました。

エンジンは後ろバンクのタイミングベルトがツルツルになってしまっており、一か所バルブが曲がってしまっていました、幸いにもピストンは無事でしたので後ろバンクのヘッドガスケット、インテークバルブ、エキゾーストバルブ、バルブステムシール等を全部新品に交換しました。

カムタイミング、バルブタイミングをキッチリ合わせて頂くためにヘッドカバーのガスケット、その他必要なガスケット&シール類も全て新品に交換しました。

ウォーターポンプもオーバーホールして頂き燃料系、点火系も全てチェックしました。

奇跡的にもフューエルデスビの状態が良くそのまま洗浄、調整で問題なし、点火系はプラグコードをイタリアCAI 製プラグコードに交換(クラシケ取得 OK )しました。

ホイールはもちろんオリジナルですがキズや汚れが酷く修繕/再塗装をしました、その時に 「FERRARI 165TR390」 (浮き出している刻印ではなくプリント)の名前が残せなかったのが残念な部分です・・・タイヤは 4本とも新品の Michelin TRX 220/55 VR390 に交換しました。

全塗装はしていませんが、やはりバンパー周り、ドア周りとキズやヘコミが何ヶ所かありましたので部分的に修繕/塗装しました。

内装は数年間の間に湿気などでシートの状態が悪くなり、特に過去のブログでもご紹介しましたが助手席側の座面が破れていましたので座面のみオリジナルと同じコノリーレザーの最上級 「Vaumol」を使用して張り替えました。

その他の前後シートとドアパネル類は特殊なクリームなどを使用して復活させました。

基本的に張り替えてしまえば新品になりますが、どうしてもオリジナルのまま残せるところは残したかったので今回内装関係をお願いした大阪の「エミリオ」さんと何度も相談して可能な限りオリジナルを維持する方法で仕上げて頂きました。

唯一ソフトトップ(幌)は穴が開いており修復不可能、後ろのビニール幌ウィンドウも少し圧を掛ければ「パキッ」と割れてしまうくらい劣化していましたのでここは全て新品に交換してもらいました。

ただ幌の材質もエミリオさんでオリジナルに一番近い生地を探してもらい仕上げました。

千葉県と大阪に何度も足を運びようやく完成、大阪から自走で帰ってきましたがもちろんノートラブルです。

今回は出来る限りオリジナルを維持したかったのです、フロントガラスもオリジナルのままでその証明でもあるタイヤ圧のステッカーも残っています、専用工具も全て揃っています、トノカバーもオリジナル、オーナーズマニュアル、ワランティーカード&サービスブック、車検証ケース、当時のコーンズさんの伝票、整備記録、保証書も残っています。

ここまでオリジナルが維持されている個体を何でもかんでも新品に交換するのはある意味価値を下げてしまうと考える当社ネクストワンの価値観があります。

車両価格は市場価格と呼ばれる価格帯よりも高いです、その理由はこの個体の本当の価値が分かって頂ける方には必ず満足して頂けると思っております。

生産台数 810 台のモンディアル 3.2 カブリオレ、4座席でオシャレなピニンファリーナデザインのグランドツーリングカー如何でしょうか。

SOLD !! THANK YOU !!